ノコギリヤシとおいしい飲み方

ノコギリヤシといえば、ホルモンバランスを正常化させるサプリメントとして、中高年男性の間ではお馴染みですが、もともとは、アメリカ南東部からメキシコまでの乾燥した土地に自生する野草です。
身の丈は70cm程度まで育つといいますから、いわゆる南の島のヤシとはだいぶ見た目が違いますが、ヤシの一種です。
日本でノコギリヤシと呼ばれる由来は、葉柄にぎざぎざのとげが並んでいる形から、のこぎりを連想させる点にあります。
海外では、ノコギリヤシはソーバルメットもしくはサバルという名で知られています。

日本国内ではサプリメントという形で利用される事が一般的ですが、ハーブティーとして楽しまれている人もいます。
サプリメント以外の形で手に入れたい時は、ハーブ専門店もしくは海外輸入を手掛ける業者からの通販を利用する事で可能となります。
どちらにしても直輸入となりますので、手間賃や郵送代も計算に入れると、若干高めになります。

実際に使うのは果実ですが、オリーブに近い黒褐色の形をしています。
お店では、乾燥果実で市販されている製品を見つける事ができます。
水かお湯で戻していただきます。
しっかりと乾燥されているので、ティーでいただく場合は、種子を被っている実を砕いて小さな塊にした後、水から煮て、沸騰したら10分程度煮出していただきます。
大粒の種を被っている実の厚さは意外と薄いので、実際に口に入る量は思った以上に少ないです。

少々がっかりするかもしれませんが、体への刺激が強いので、お茶であってもしっかり上限を守る事が重要です。
凝血剤やホルモン剤を服用している人、もしくは妊娠中・授乳中の人にはおすすめできません。
また、子供にも飲用は厳禁です。
胃が弱っている状態や病み上がりの人も要注意です。

たまに下痢や腹痛、嘔吐を発症する事があるからです。
そういった意味ではサプリメントをいただく場合と注意事項は同じです。
香りは独特なので、好みが分かれそうです。
ほんのりとした甘みを感じるので、飲みやすさはあります。

ハーブティーの多くがそうであるように、リラックス効果が高いので、更年期障がいに悩んでいる人やストレス解消にもおすすめです。
夏は冷たく冷やし、寒い季節はホットでいただくと、季節事の楽しみが増えます。
漢方薬にも使われる事があるため、棕櫚子(シュロシ)という製品名で置いている場合があります。

そのまま単体で飲むのもおいしいのですが、他の漢方薬と混ぜて飲む人もいます。
混合させるものによって、時には中国茶のような風味で楽しむのも気分が変わっていいのではないでしょうか。
ハーブとして、健康茶として楽しむ時は、症状にあわせてブレンドするものを選んで飲むと、健康増進に効果的です。
お店の人にいろいろな組み合わせを相談しながら、”我が家の健康茶”を楽しんでくださいね。